「保険の更新のお知らせが届いたんだけど、保険料がだいぶ上がるみたいで…」——法人保険の相談で最も多いきっかけが、この更新案内です。
10年更新型の保険は、入るときは安い。でも更新のたびに保険料が上がる構造で、2回目・3回目の更新では当初の1.5〜2倍になることも珍しくありません。この記事では、更新案内が届く前に打てる手を解説します。
更新型の仕組み——「安い」のは最初の10年だけ
更新型(10年定期など)の保険料は、その時点の年齢で計算されます。40歳で入れば40歳の保険料、50歳の更新時には50歳の保険料に。年齢が上がるほど発生率は上がるので、保険料は更新のたびに階段状に上がっていきます。
対して全期型(保険期間20年・30年や、65歳・70歳までの長期定期)は、期間全体をならした保険料が最初から最後まで続きます。入り口は更新型より高く見えますが、トータルでは安くなるケースが多い——「どちらが得か」は、その保障を何歳まで持ちたいかで決まります。
実例:年65万円 → 年52万円への組み替え
実際の見直し事例です。10年更新型の保障(就業不能・三大疾病系)で年間約65万円を払っていた経営者の方。更新を迎えるとさらに上がる見込みでした。
保障の目的(万一のとき・働けなくなったときに会社と家族を守る)を整理し直し、必要な保障を全期型・逓減型の組み合わせに再設計したところ、同等以上の保障目的を果たしながら年間保険料は約52万円に。今後の更新による値上がりもなくなりました。
ポイントは「同じ商品で更新するか否か」の二択にしないこと。目的から設計し直せば、選択肢は何倍にも広がります。
そもそも「保険で備え続ける必要があるか」も問う
法人保険の見直しで、もう一段深い論点がこれです。
会社の運用資産(法人口座の有価証券・変額保険の積立金)が育ってくると、万一のときの必要資金の一部は、すでに自前の資産でカバーできるようになります。つまり、資産が増えるほど「買うべき保障」は減っていく。
- 資産形成の初期:保障は厚く(保険に頼る割合が大きい)
- 資産が育った後:保障は薄く(自前の資産で賄い、保険料を運用に回す)
この考え方を突き詰めたのが、保障額が毎年減っていく逓減定期という商品です(次回の記事で詳しく解説します)。更新のタイミングは、この「保険と資産のバランス」を見直す絶好の機会です。
なお、医療系の保障は退職時に個人へ譲渡する出口まで含めて設計すると、更新型とは全く違う価値が出ます。
見直しのベストタイミングは「更新の1年前」
更新직전だと、選択肢が「更新するか否か」に狭まりがちです。健康状態の告知が必要な組み替えは、体調に問題がないうちに動くのが鉄則。更新案内が届く1年前、つまり契約から9年目あたりが理想の見直し時期です。
証券に記載の「更新日」を今日確認してみてください。
よくある質問
Q. 更新をやめたら保障の空白ができませんか?
A. 新しい契約の責任開始を確認してから旧契約を解約する、という順番を守れば空白は防げます。この切り替え手順こそ専門家に任せるべき部分です。
Q. 持病ができてしまい、組み替えできるか不安です。
A. 告知内容によっては、旧契約を残す方が正解のこともあります。引受基準緩和型を含めた比較や、一部だけ残す設計も可能なので、諦める前にご相談ください。
まとめ
更新案内は「値上げの通知」ではなく「設計を見直せる最後の案内状」です。御社の保険証券と決算書をもとに、保障の過不足と保険料の最適化を無料で診断しています。
→ 無料個別セミナー「役員退職金と自分年金のつくり方」に申し込む
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘を目的としたものではありません。保険料・保障内容は年齢・健康状態・商品により異なります。組み替えの実行は保障の空白が生じないよう、専門家にご相談ください。
