「コカ・コーラやマイクロソフトみたいな、誰もが知るいい会社に投資しているファンドなのに、なぜかマイナスなんです」——最近の面談で増えている相談です。

結論から言うと、これはファンドの中身が悪いのではなく、相場のお金の流れが偏っているだけというケースがほとんどです。この記事では、いま何が起きているのかと、売る前に確認すべきことを解説します。

2026年の相場——AI・半導体への資金集中

いまの株式市場では、AI関連、特に半導体を中心とした銘柄群に投資資金が集中しています。株式市場に入ってくるお金の総量は一定ではないにせよ、どこかのセクターに強く流れれば、他のセクターからお金が抜けるのが市場の仕組みです。

その「抜けられる側」になりやすいのが、生活必需品・ソフトウェア・ヘルスケアといった、業績の安定した大型株です。

「いい会社」の株が売られるリスクオンの仕組み

市場参加者がリスクを取って増やしにいく局面を「リスクオン」と呼びます。リスクオンでは、値動きの大きい成長株・中小型株にお金が向かい、値動きの穏やかな安定株は相対的に売られます

つまり、安定型ファンドのマイナスは「悪い会社を持っているから」ではなく、「いまの相場で人気の置き場所ではないから」。会社の利益成長という本質が毀損しているわけではありません。

実例:安定型ファンドが短期マイナスになった中身

実際の相談事例では、大型安定株中心のファンドが損益率-2%前後になっていた一方、同じ口座の中小型割安株ファンドは+50%になっていました。同じ時期・同じ市場でこれだけ差が出るのが、資金の偏りの怖さであり、逆に言えば「どちらに転んでもいいように両方持つ」分散の意味でもあります。

短期のマイナスで売ってはいけない理由

  • 資金の流れは読めない——AI相場がいつまで続くかは誰にもわかりません。流行を追って乗り換えると、高値掴みと安値売りを繰り返しがちです
  • 中身の企業は利益成長を続けている——長期的に株価は企業利益に収れんします。5年・10年の目線なら、いま売られている優良株はむしろ仕込み場という見方もできます
  • 分散が機能している証拠——ポートフォリオ内で成績がバラつくのは、分散が効いている状態です。全部が同時に上がるポートフォリオは、全部が同時に下がるポートフォリオでもあります

退職金など長期目的の運用での考え方は、役員退職金の準備は変額保険が有力な理由でも解説しています。

よくある質問

Q. それでも不安です。何を確認すればいいですか?
A. ①そのお金を使う時期(10年以上先なら短期の上下は誤差です)、②ファンドの中身の企業が利益を伸ばしているか、③ポートフォリオ全体では何%か——の3点です。個別のファンド単体ではなく全体で見てください。

Q. AI関連のファンドに乗り換えるべき?
A. 一部を成長セクターに振ること自体は選択肢ですが、「全部乗り換え」は流行の高値掴みになりやすい典型パターンです。足すなら比率を決めて、です。

まとめ

マイナスの数字だけを見て判断すると、長期運用はたいてい失敗します。いまお持ちのファンドの中身と全体バランスを、第三者の目で無料診断しています。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘や売買推奨を目的としたものではありません。投資は元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。